デビュー20周年を迎えた綿谷りさ(わたや・りさ)さんは、『インストール』で文藝賞を受賞し、2001年17歳でデビューしました。
そして、19歳のときに芥川賞を受賞した『蹴りたい背中』は、累計159万部のベストセラーに!
日常に潜む小さな闇やこじらせ女子の心の動きを繊細に描いた作品が多い綿谷さん。
2021年8月26日には『オーラの発表会』が発売。
読むと応援したくなるような心がほんのり温かくなる物語です。
今回は、『オーラの発表会』のあらすじ、綿谷りささんのプロフィールや作品、経歴・家族構成などご紹介します。
目次
綿谷りさのプロフィール 学歴・経歴や本名は?
ペンネーム:綿谷 りさ(わたや・りさ)
本名:山田 梨沙(やまだ・りさ)
生年月日:1984年(昭和59年)2月1日([birth day="19840201"]歳)
出身:京都府京都市北区(金閣寺近くの閑静な住宅街)
身長:およそ148cm
学歴:京都市立紫野高等学校
最終学歴:早稲田大学教育学部国語国文学科卒業(2002年4月〜2006年3月)
職業:小説家
綿谷りさの家族構成 夫は霞ヶ関勤務の国家公務員
父親・山田 雅人さん(およそ[birth day="19560701"]歳)は服飾関係(着物)の会社員、母親・宏子さん(およそ[birth day="19570701"]歳)は短大准教授・英語教員、弟は綿谷りささんの3歳下の3人家族。
綿谷さんの子ども時代は「本の虫」だったといいます。
2014年12月30日に霞ヶ関勤務 キャリア官僚の男性と結婚。
出会いは2009年の夏、取材のため出版社・文藝春秋の編集者から紹介され、当時、理系の大学院生だった男性と知り合あった。
綿谷さんは「夫は地黒で笑顔が明るく、雰囲気的には沖縄のシーサーに似てる」とコメント。
2015年の冬に第一子の男の子を出産。
産後5ヶ月ほどで仕事復帰したが、執筆の時間はなかなか取れないず、子供が寝ている間に創作をしていたといいます。
綿谷りさ『オーラの発表会』あらすじ・ネタバレ
人を好きになる気持ちが分からない。
そんなちょっと不器用な女性が主人公が、人との関係性をゆるやかに作っていく物語です。
他人に興味を持つことが苦手な大学生の片井 海松子(かたい・るみこ)。
友人は一人だけ。
恋愛も興味なし。
友達ができないのではないかと両親に心配され、大学進学を機に一人暮らしを強制されてた海松子。
大学進学と同時に一人暮らしを始めた海松子は、人との距離感をはかることが苦手で一人でいることに不満はない。
でも、人嫌いではないので大学でも友達を作りたい。
そんな海松子のコミュニケーション術は超個性的。
それは、同級生たちの口から漂っている匂いで学食で何を食べたかを当てること。
当然、そんなことを当てられて嬉しい人なんかいるはずもないが、海松子としては話が盛り上がればと思って学食メニューを研究しつくした結果だった。
「悪趣味、最悪」
と海松子を責めるのは、高校からの唯一の友達・萌音。
海松子
「・・・本日の日替わりメニュー、シーフードカレー」
萌音
「だから当てんなって!」
人と距離を置いてしまう海松子にとって、ぐいぐいと干渉してくる萌音は嬉しい存在。
正反対の2人だが、海松子にとっては生まれて初めてできた親しい友達だった。
そんな海松子にアプローチする2人の男性が現れた。
「しばらくは彼氏を作らないでいて」
という彼は、海松子の父の元教え子・諏訪。
度々家に遊びに来て、何かと海松子の世話を焼いていた。
そしてもう一人は、高校生のとき海松子に告白してきた幼馴染の奏樹(そうじゅ)。
数年経った今も海松子に変わらない好意を寄せている。
思いがけず三角関係になってしまった海松子。
自分にはよく分からない恋愛感情に向き合い戸惑っていた。
「人を好きになる気持ちが分からないんです」
そんな海松子に人との関わり方を見つめ直す異変が起きるのだが・・・。
『オーラの発表会』感想・レビュー
書店員さんたちもどこにでもある日常がこんなにも素晴らしい物語になるのか。
海松子、大丈夫!と応援したくなりましたと絶賛。
オーラの発表会/綿矢りさ
両親が心配する程周囲に馴染めない海松子。海松子の不器用さばかりに目がいくけれど、気がついたら、お父さん、友人たち、そして萌音にも外には見せない葛藤があった。皆平気なふりをしているのかも知れないと思うと、優しい気持ちになる。#読了 #読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/TohfdW3rD2
— key📚 (@key__book) September 13, 2021
綿矢さんの本をなんだかんだで初めて読んだのだけど、まね師にサワクリ兄、七光殿等、面白すぎてひっくり返ってます、オーラの発表会、暇人は読んでください、特に彼氏いない歴イコール年齢女子大生、余計に面白いです。
— しらゆき (@O8qRAYNu97P9qcD) September 16, 2021
『オーラの発表会』綿矢りさ #読了
どこが掴めなくて、不思議な引力がある。でも本能に忠実な動物のようにも見える海松子。彼女の葛藤や悩みは何となく自分にも思い当たる所が混じっていて少し波立つ心。
最後、あんな形に帰結するとは。暖かくて力強いなぁ。素敵。じんわり良い余韻。 pic.twitter.com/XNM0eZebnD— komomo (@komomo71911) September 18, 2021
綿谷りさの受賞作・映画化された作品 無料動画視聴
2012年文學界の金原ひとみ×綿矢りさの対談、少女のような綿矢りさ、玄人然とした金原ひとみ、この一枚の写真に19歳で芥川賞を同時受賞した二人が小説家として辿った道がうっすらとみえて好き。 http://t.co/nD0KM5z7gf pic.twitter.com/mwqCZ09cXF
— Jin (@JinQQQ) December 30, 2014
映画『インストール』『夢を与える』『勝手にふるえてろ』は、U-NEXTで見放題です。
まとめ
今回は、綿谷りささんについてご紹介しました。
『オーラの発表会』を読んで、人との距離の縮め方も考えさせられました。
好きの形は人それぞれ。
無理せず自分らしく繋がりを築けばいい。
そう優しく語りかけてくれるような愛おしい一冊。
真面目で不器用な主人公が人との関係性を模索していくコミカルで愛おしい物語です。